洋上風力開発も価格競争に突入

Photo Credit: Robin Dawe/ Perfectly Clear Marketing

 

2021年末に行われた秋田と銚子の3ヶ所の洋上風力発電事業の競争入札において,三菱商社を核とする企業連合がいずれも落札しました。報道によれば競争相手の半額以下の売電価格設定で他を圧倒したらしく,洋上風力開発は一気に価格競争へ突入したことになります。

 

洋上風力はフェーズ変わるか、黎明期の市場が一気に“消耗戦”への事情

2022/1/2 Yahooニュース

https://news.yahoo.co.jp/articles/6544ab987ddcb164f363550ddfd9c1b15c4f0512

2021年のクリスマスイブ、エネルギー業界に風力発電ショックが走った。経済産業省と国土交通省が再生可能エネルギー海域利用法の入札に基づく3地域の事業者を公表し三菱商事系がすべて落札したが、驚くべきは供給価格。入札の上限価格が1キロワット時当たり29円に設定されたのに対し、11・99―16・49円と半値からそれ以下での落札だ。2021年度の着床式洋上風力発電の固定価格買取制度(FIT)価格は32円。今後、一気に価格が下がるのか、業界は戦々恐々としている。

 

この価格破壊的な落札結果に対して,京都大学の山家先生はいち早く警鐘を鳴らしています。

 

驚愕の洋上風力入札結果がもつ意味/事業化・産業化の実現性に疑義あり

https://www.econ.kyoto-u.ac.jp/renewable_energy/stage2/contents/column0284.html

 

コスト削減要因として何が切り捨てられるのか注目しなければなりません。漁業振興のために外せないキーファクターを率先して明示していく必要性が高まっています。