久々の漁協聞き取り調査

新型コロナウィルスのために長らく休止していた漁協の聞き取り調査を久々に再開しました。今回訪問したのは西海市の西彼町漁協と西海大崎漁協です。

 

西彼町漁協は大村湾北部に面していて,大村湾の中では環境や漁業の多様性,生産性が比較的高いところですが,近年漁獲量は低迷し,特に夏場は水揚げできるものがほとんどないそうです。周年操業して収入を稼ぎ出すことができないため,新規漁業者を招き入れたくても責任もって薦められない(生計が成り立つビジネスモデルを示すことができない)と,若くやる気のある参事の方が漁業の将来にジレンマを感じておられました。

もう一箇所訪問したのは,五島灘に面した外海地区北部の西海大崎漁協です。イサキなど夜釣り中心の大島地区と,大型のイセエビが獲れる崎戸,江島・平島地区を抱えていて,ある程度まとまった水揚げがあるようです。

 

コロナ禍もあいまって,せっかく獲れる大型のイセエビの価格が低迷していること,特に春漁期漁のイセエビは蓄養中に死にやすく漁獲量に見合った売り上げを得にくいことなどが問題として挙げられました。西海市周辺には小規模な水産物直売所が多く見られますが,販売方法にはまだ改善の余地がありそうです。