島の持続可能性

五島灘の中央にある江島という小さな島で,漁業調査を開始しました。風力発電施設の建設に向けて島の持続可能な開発を考えるため,現在の漁業の状況と将来の島のあり方を考えるプロジェクトの一環です。イセエビを主体とした漁業も操業隻数は片手に満たない程度で,漁獲圧は比較的低く抑えられています。しかし磯焼けによる根つき資源の減少や(コロナ禍も追い討ちをかけている)魚価安によって,漁業だけで生活を成り立たせるのは難しそうです。

200人ほどの島民は高齢者が多く,島には漁業以外の産業はほどんどありません。集落からコンクリートの道路を少し進むと,耕作放棄地が多く草が生い茂り,あちこちからイノシシの声が聞こえました(3匹の姿を見かけました)。

 

この島の将来はどうあるべきか...これはなかなかの難問です。大学や行政の思惑ではなく,まずここで暮らす人々の気持ちを確かめることから始めたいと考えています。