NPFC VME会議

東京品川で開催された北太平洋漁業委員会(NPFC)のVME小科学委員会に出席しました。底曳き網など着底漁業が冷水性サンゴのような深海底生物に与える影響の評価・管理に関して,2月に横浜でホストしたワークショップの結果を共同議長として報告する役目です。深海のサンゴは1株の寿命が数十年から1000年以上と言われており,現在私たちがキンメダイやクサカリツボダイなどの底魚を食料として消費する利益のために,1000年後まで禍根を残すような環境改変を行なって良いものか?真剣に考える必要があり,世界的に大きな問題となっています。しかし,少なくとも日本のニュースがこのNPFCの会議を取り上げるのは,サンマをめぐる日本と中国の対立ばかりです。水産物と海の環境をめぐる情報交換が,送る側にも受け取る側にも不足していることを,こういうことからも痛感します。